僕の昇給は360度評価にかかってます。
外資3社で働いてきたカイカイです
360度評価って聞いたことありますか?人事評価の一つで、昨今導入する企業が増えています。
特に外資では、360度評価を通じて人事評価をする会社が多いです。
- 15年で外資を計3社勤務
- 2社目は4ヶ月でクビに、半年無職になる
- 3社目で4万人の従業員から選ばれ社長賞を受賞
僕が在籍する会社でも、360度評価を導入しています。
360度評価とは何か簡単に説明すると、上司だけが評価するのではなく、関係者も評価する人事評価システムです。また自分も関係者の一人として、他者の評価を行います。
本記事では、外資転職を検討しているあなたに向けて、360度評価のメリット・デメリット、360度評価で良い評価をもらう方法を解説したいと思います。
最初に結論から。
メリット
- 上司以外から評価がもらえ、上司の私見に評価が左右されない、公平性がある
デメリット
- 自分も誰かの評価をする必要があり、仕事が増える
360度評価で良い評価をもらう方法
- 他者貢献の精神を持って仕事に取り組む
順番に詳細を解説していきます。
360度評価とは
360度評価について冒頭で簡単に解説しましたが、より詳細を説明します。
360度評価とは?
人事評価を上司だけではなく、同僚や仕事の関係者といった関わった全ての人たちからも評価を受ける評価制度です。
上司だけの評価と違い、沢山の関係者から評価を受けるため、客観的に評価を受けることができます。
また、多人数の意見が伝わることで、評価を受けた本人も公平性を感じやすく、評価内容に納得しやすいです。特に改善点について、上司個人の評価よりも本人に伝わるでしょう。
一方、よい評価をもらうとモチベーションアップに役立つと言われています。
特に、外資は実力主義のため、上司の主観的な判断より沢山の人の客観的な判断を重視します。そのため、360度評価は外資にぴったりの制度です。
▼外資が実力主義な理由を別記事で詳細解説しています。
≫ 外資系が実力主義な理由3選|勝ち抜くコツも解説
具体的にどう評価されるか
あらかじめ上司が評価軸を決めます。
- 強みと弱み
- 今年貢献したこと
- 今後改善すべき点、など
評価する内容と人選をランダムで決め、評価を依頼します。集まった評価は、上司が内容を吟味した上で、本人に伝える伝えないは決めます。大体は包み隠さず全て伝えるのが一般的です。
しかし伝え方は重要で、返答のあった内容をそのまま伝えません。あくまで評価される本人の心に届くよう、配慮して伝えることが必要不可欠です。また返答する際も匿名性は守る必要があり、名前を伏せることはもちろん、誰か特定されないよう伝える必要があります。
この通り、360度評価は評価内容に公平性があり、かつ伝え方も伝わりやすく考慮されていることから、評価される側にも配慮された評価システムと言えます。
昨今の企業の導入割合
360度評価の導入割合は2007年は5%台でした。しかし2018年に11%、2020年には30%以上と右肩上がりで増えています。導入が増えている背景は、大きく3つあることが調べて分かりました。
- 上司一人だけの視点では評価内容が当てにならない
- 上司とのコミュニケーションツールの一環として
- 評価対象者の気付き、育成を兼ねて
主な理由として、上司だけの評価では評価内容に客観性が乏しいからです。
また上司の言葉を部下はそのまま聞かないといけないという心理が働くため、率直に意見交換をすることは難しいでしょう。360度評価では様々な人からの評価を受けるため、評価に客観性が生まれます。
上司だけの評価ではないため、今後のキャリア形成について上司と率直なレビューが可能です。
外資で多く採用されている理由
外資のほとんどで360度評価が導入されています。なぜ外資で360度評価が導入されているか解説します。
まず、外資は仕事の結果を求めれらる文化です。結果が必要なので、実力を持った人材を育成することが必要不可欠です。そして、人材育成には適切な人事評価をする必要があります。
適切な人事評価とは、対象者の改善点を客観的に把握すること、改善に向けて対象者が前向きなモチベーションになることです。
従来の上司との一対一の評価では実現が難しいでしょうなぜなら絶対に上司の主観が入ってしまうからです。主観が悪いわけではないですが、複数人の客観的な視点を入れたほうが、評価内容の精度は上がります。
360度評価であれば実現できるのです。そのため、外資で多く360度評価が導入されています。
360度評価のメリット
360度評価のメリットを解説します。
360度評価は上司以外の人からも評価をもらえるので、評価の内容に公平性があることです。従来の上司との一対一の評価では、上司の主観に左右されてしまいます。
上司の判断が間違っていれば、間違った方向に対象者を導いてしまうでしょう。
また上司と部下の関係から、対象者は上司の評価に意義を唱えづらく率直な意見交換が難しいです。「そうは思わない」と主張してところで、上司の顔に泥を塗るだけなので、よい意見交換にならないでしょう。
一方で複数の人から評価をもらう360度評価では、様々な意見がフィードバックされます。
上司だけの評価ではないので、もらったフィードバックを一つずつ上司と建設的に意見交換ができます。建設的な会話をすることで対象者も評価に納得ができ、次の改善に前向きに進んでいけるでしょう。
360度評価は評価内容の客観性が担保される、対象者のモチベーション向上に繋がるという意味でメリットがあります。
360度評価のデメリット
僕は360度評価自体にデメリットは感じませんが、唯一思うのは評価する側になると業務負荷が増えることです。
毎年何人もの評価をしてほしいと依頼がきますが、結構負荷が重いんですよ同僚もみんな毎年同じ悩みに遭遇しています。
なぜ負荷が高いか、評価対象者の成長を考え適切な言葉で回答する必要があるからです。そのため、一人の回答を考えるだけでも時間がかかります。
例えばあまり関係性のよくない人の評価を頼まれたとします。何も考えずに評価すると、悪い評価や適切でない言葉が目立ってしまうんです。
360度評価はクレームを言う場ではありません。
相手の立場になって、今後も成長してほしいという気持ちを込めてフィードバックすることを求められます。そのため、言葉選びや相手の立場に立って評価をする、という点に時間がかかります。
360度評価で評価を上げる方法
この章では、360度評価の上げ方のコツを紹介します。
僕は今の会社で360度評価が導入されてから、良い評判をたくさんもらい年収もグングン上がっています。良い評価をもらえる理由は、仕事ができるからとかではなくコツがあるんです。
4つのポイントを紹介します。
- 他者貢献の意識を持つ
- 関係者の評価を日頃から意識する
- 自分の枠に捉われず困っている人がいたら助ける
- 仕事は自己完結させる
大前提:他者貢献の意識を持つ
従来の評価と違い、360度評価は上司および関係者と縦横と全ての繋がりから評価されます。
360度評価では横の繋がりの評価数が多いです。
横の繋がりとは関係者ですが、関係者から良い評価をもらわないと評価を上げることは困難です。
どうすれば関係者からの評価が良くなるか、それは関係者へ価値貢献することです。上司から命じられた担当エリアだけやっていればいいわけではありません。
担当プロジェクトや業務が結果に繋がるように、他者にも貢献しながらゴールに進んでいくことが大事です。
関係者の評価を日頃から意識する
他者に貢献するのが大事と分かりましたが、できることは様々あるので、何をすればいいか迷うでしょう。
そんなときは、何をすれば関係者から評価されるか考えてください。
例えば、
- 〇〇さん、忙しそうだから代わりに ××さん に情報展開しておくか。
- 全体の進捗が良くないので、次の会議で自分が率先して説明するか。
- △△さん、最近元気ないな。相手の負担にならない程度で声がけしてみるか。
アイディアはたくさん出来てきますが、ポイントは「自分が代わりにやってあげる」「自分がみんなの前に立つ」「思いやりを持って接する」などです。
もちろんやりすぎは禁物なので、節度のある範囲で対応することが大事です。
自分の枠に捉われず困っている人がいたら助ける
他者貢献で一番分かりやすい方法は、困っている人を助けるです。
誰でも仕事をしているときに困る場面が出てきます。自分の範囲外だと感じると、助けてくれる人って少ないんですよ
たとえ自分の範囲外だったとしても、できる範囲で助けてあげましょう。助けてあげれば良い印象が付きやすいので、360度評価で良いフィードバックをもらえる可能性が上がります。
この人助けを複数の人にすることで、良いフィードバックをもらえる母数が増えます。
360度評価はフィードバックの総評で評価を決めるので、良いフィードバックが多ければ評価が上がるんです。
仕事は自己完結させる
ここまで他者、つまり関係者から良い評価を得るためのアプローチを説明しました。
一方で、上司からの評価も360度評価に含まれます。
上司の評価を上げるのは単純で、それは「自分の仕事を自己完結させること」です。自分の担当レベルを超える判断が必要なとき以外は、全て自分で完結させることが大事です。
つまり、この人に任せておけば安心、というイメージをもってもらえるよう努めましょう。
自分の仕事も自分で完結できる、一方で関係者への気配りができて評判もよい、この2つのアプローチを抑えれば360度評価は良い評価になります。
僕は実際にこの方法で毎年給与を月数万円上げています。
▼こちらの記事で僕の給与のぶっちゃけ話をしてるので、興味あればご覧ください。
≫ 外資の給与の伸びはすごい、筆者がどのくらい昇給したか解説
360度評価は恐れる必要なし
初めて360度評価という言葉を聞く人は、何だかよく分からず不安に感じるでしょう。
ですが、全く恐れる必要ありませんよ!
抑えるポイントは、仕事を自己完結する、関係者に思いやりをもって接する、これだけです。当たり前のことばかりで、当たり前が出来れば自然と今日は上がります。
逆に、従来の評価である上司に気に入られるために自分の意見を曲げたり、我慢したりする必要はありません。
360度評価は従来の評価方式より、断然メリットが多いのです。
外資系に興味が湧いたら転職活動がおすすめ
360度評価の内容とメリットが理解できたと思います。
もし外資に少しでも興味を持ったら、転職活動をおすすめします。記事を読むのと、転職活動で生の外資を知るのは、後者の方が断然イメージが湧くでしょう。外資系のメリットもより多く感じられるはずです。
転職活動の第一歩は転職エージェントの活用です。中でも、外資に特化したエージェントを活用するのはマスト。
僕も活用した転職エージェントを3つ紹介します。実際に、外資に転職成功しているのでおすすめなのは実証済みです。
▼こちらの記事で3つエージェントを紹介しています。
≫ 外資でおすすめの転職エージェント3選
まとめ
ここまで読んで頂きありがとうございました!最後にまとめです。
360度評価とは
- 上司以外の人からも評価をもらい、総合的な意見に基づき評価を決める評価制度
外資で多く採用されている理由
- 結果を出すため、上司一人の私見ではなく、客観性をもった正しい評価、対象者のモチベーションがあげる評価、を目指して採用されている
360度評価のメリット・デメリット
- メリット:上司に依存しないので、評価が受け入れられやすい、モチベーションがあがりやすい
- デメリット:評価する側になると、評価をするのが大変
360度評価で評価を上げる方法
- 仕事を自己完結して上司の評価を上げる
- 関係者に思いやりを持って接し、時には手助けをし評価を上げる
僕が在籍する会社で360度評価が導入されたのは、2017年くらいでした。導入される前は、上司の意向だけで評価が決まり、上司のコメントを聞くだけの評価面談でした。
360度評価導入後は、フィードバックが来た理由を上司とレビューできるので、評価に対して腹落ち感を持てています。
また360度評価導入後の方が、給与は上がるようになりました。
日頃の関係者への配慮などが適切に評価されていると感じ、モチベーションも上がります。
外資は360度評価を採用している会社が多いので、ぜひ外資転職を検討してみてください。
★次回の記事をお楽しみに★