外資系企業は福利厚生がよくない。そんな噂を聞いたことありませんか?
福利厚生って、転職する際に結構気になるポイントですよね。手当とか休暇制度とか、少ないと転職先候補から外れてしまうと思います。外資系が福利厚生が悪いと聞くと、外資転職は腰が引けてしまうのではないでしょうか?
- 15年の間に3社の外資に勤務
- 有給を自由に使い、福利厚生を満喫しながら毎日業務
- 担当案件で年間売上10億円を達成し、社長賞受賞経験あり
本記事では3社の外資系に勤めた筆者が、外資の福利厚生の実態を解説したいと思います。記事を読めばこれらのことが分かります。
- 日系と比べ、外資は福利厚生が本当に少ないのか
- 外資には具体的にどんな福利厚生があるか
まず結論から、外資の福利厚生は日系に比べるとやや劣る印象です。日系の方が福利厚生が優れているのは確かです。しかし、長い目で見たら外資系の方が得をします。
本記事は、「仕事の不満を外資転職で解消」を目的としたブログ、ガイシノススメから配信しております。
では、詳細解説していきます。
外資は福利厚生がない?
外資は福利厚生が少ないと聞きます。結論は、日系と比べやや少ないという印象です。この事実は、日系に勤める友人たちと比較して感じました。
ちまたで噂を聞く、「外資は福利厚生がない」かと言うとそうではありません。思った以上にあるのが実態です。
では具体的にどんな福利厚生があるのか、僕が勤務した会社の経験からお答えします。カテゴリーごとに5つに分けました。
- 金銭面
- キャリアアップ
- 休暇
- 働き方
- その他
では、詳細解説していきます。
外資の金銭面における福利厚生
まず初めに、金銭面での福利厚生について解説します。僕が経験したものは、全部で5つあります。
- 通勤手当
- 残業手当
- 住宅手当(家賃補助)
- 慶弔見舞金
- 退職金
それぞれ解説していきます。
通勤手当
通勤手当はほとんどの会社で支給されますのでご安心ください。
さすがに通勤が自腹だと困りますし、アルバイトでも出ますからね。
ただし稀にない会社もあります。理由は、海外では通勤手当がないからです。特にアメリカでは通勤手当はありません。そのため、海外の文化が色濃い外資系企業では通勤手当がない場合があるので注意です。
残業手当
残業手当もほとんどの外資系企業で存在します。
労働基準法では、1日8時間、週40時間を超える労働については、時間外労働として賃金を払う必要があり、残業代は基本的に払う必要があります。
ただし注意なのは、みなし残業として一定の時間がすでに月給に含まれる会社です。その場合、決められた時間分しか残業代は出ないため、注意しましょう。
慶弔見舞金
慶弔見舞金とは、結婚・出産・不幸など、プライベートで起きる・遭遇する出来事に対して、会社が支払う手当です。
大体、数万円程度であり、個人的にはあってもなくてもどちらでも良い手当だと思っています。(あったら嬉しい程度)
実際は、ほとんどの企業で導入されているそうです。しかし金額から、あまり気にする必要はないと思います。
住宅手当(家賃補助)
次に住宅手当です、家賃補助とも言います。
住宅手当は外資系企業では稀ですが、僕の勤めた会社では存在しました。日本のカルチャーが色濃い外資系企業では、制度があったりします。
ネットで調べてみると、稀に住宅費を給料から天引きし、会社が払ってくれるところもありました。メリットは、手取りが減ることによって所得税が減るという点です。
しかしこの場合、住宅ローンを組むなどは難しくなるので、一長一短です。またあくまで稀なケースなので、期待して求人を探すのはやめましょう。僕もこのような求人は一度も見たことはないです。
退職金(退職一時金)
ここで言う退職金とは、退職一時金という意味です。
外資系では、退職一時金を出す企業は少ないです。理由は、外資系では退職一時金の概念がないことと、退職一時金を出すことは会社にとって負担だからです。最大で何千万円と払う場合もあり、会社の負担が大きいですしね。
その代わり、確定拠出年金(企業型DC)を導入している会社が多いです。
- 加入者が自分で資産を運用する年金の一つ
- 確定拠出年金には個人で加入するiDeCoと、会社で加入する企業型DCが存在する
- 企業型DCでは、企業が保険会社と提携し、従業員に案内される
- 従業員は、保険会社が定めた商品から自分で選び運用を開始
外資のキャリアアップにおける福利厚生
外資の福利厚生は、金銭面だけではありません。
外資はキャリアアップを重視し、キャリアアップにまつわる福利厚生が存在します。僕が経験した中で3つあったので紹介させてください。
- 教材費負担
- 通信教育
- 英会話支援
教材費負担
キャリアアップのために必要な費用があれば、会社で負担してくれます。例えば、勉強するために本が必要になったり、外部の講習会に行ってみたいなどです。
理由は、個人のスキルアップは会社の利益向上に繋がるからです。従業員が必要に感じたスキルは良い機会と捉えて、前向きに費用を捻出してくれます。
通信教育
通信教育も完備している外資系企業が多いです。
カリキュラムは多岐に渡り、英語・ファイナンス・ビジネスマナーなど、自分が必要とするカテゴリーが見つかるはずです。費用は会社が負担してくれるので、利用しない手はないでしょう。
一点注意なのは、学習の進捗が芳しくないと、例えば半額は従業員に負担させられたりします。こうならないためにも、受講の際は前向きな気持ちで受講を決めましょう。
英会話支援
外資で英語は必須です。しかし、外資系と言えど英語が話せない社員も多数存在します。そんな従業員のために、オンライン英会話などの支援を行っている会社もあります。
僕が勤務した会社では、レアジョブが無料で受けられるサポートがありました。
自分で受けると月5千円程度必要ですが、会社が負担してくれるなんてお得ですよね。
外資の休暇における福利厚生
金銭面やキャリアアップにまつわる福利厚生と、外資でも思った以上に福利厚生があることがご理解頂けたと思います。
まだありますよ。こちらでは休暇面について紹介します。外資は休暇の取りやすさは日系以上です。
- 有給休暇
- 誕生日休暇
- 永年勤続休暇
有給休暇
有給休暇はどの会社でも存在します。外資だと何が秀でているのか、それは有給休暇が自由に取り放題という点です。
外資は結果を重視しており、仕事の進め方は個人に任されています。そのため、自分で時間をコントロールしやすいです。そのため、有給休暇も自分の進め方次第で取り放題となります。
特に助かるのは、突発的に休まないとならないときです。業務がコントロールできていれば、当日の急な申請でも有給休暇を取得することができます。
実際に僕も、最低でも月に一度は有給休暇を取得していて、特に子供の用事で突発的に休む必要が出たときも問題なく休みが取れています。
誕生日休暇
誕生日休暇は、過去に務めた会社で制度がありました。誕生日に、有給休暇以外に休むことができる制度です。
社会人になると誕生日を祝ってもらう機会はあまりないと思います。だからこそ、自分のために休暇を取って休んでほしい、そんな想いから制度がありました。
有給休暇で休むことも可能ですが、それ以外の制度で休むのもリッチな感じがしていいですよね。
充実した1日を過ごせば、気力も回復してまた仕事に前向きになれます。
永年勤続休暇
永年勤続休暇とは、5年〜10年働いた社員に対して、数日休暇を支給する制度です。5年〜10年と幅があるのは、会社によって期間は違うからです。日系でもありますよね。
この制度の良いところは、例えば夏季休暇や年末休暇にプラスすることで、さらに長期に休むことが可能な点です。
また、休みとセットで数万円程度一時金が支給されるため、そのお金を使って旅行に行くなどおすすめです。
僕も過去、長期休みとして北海道に旅行に行きました。通常の長期休暇以外で休めるのも滅多にないので、良い思い出になります。
外資の働き方における福利厚生
外資は働きやすさにも定評があります。僕が体験した中で、特に働きやすいと感じたのはこれら3つです。
- フレックス勤務
- 在宅勤務
- 育児休業
フレックス勤務
昨今、フレックス勤務を採用する会社は多いです。しかしフレックスと言いながら、従来の勤務時間に縛られるケースが多いのではないでしょうか?結局、いつも通りに始業して残業して帰る、名ばかりのフレックスだったりますよね。
外資では違います。本当にフレックスであり、コアタイム以外は何時に来て何時に帰っても自由です。
さらに、スーパーフレックス勤務制度を採用する会社も、外資では存在します。
- コアタイムの概念がなく、始業・就業時間含め全て個人の裁量で自由に時間を調整可能
- 一点守るべきは、1日8時間、週40時間、また月間の所定労働時間で、それ以外は自由
僕が在籍する会社ではスーパーフレックス制度が採用されており、時間が自由です。特に助かるのは、病院に行くときに17:00以降の混雑時に行かなくて済むですかね。スーパーフレックスがないと働ける気がしないほど助かっています。
在宅勤務
僕はほぼ毎日、在宅勤務をしています。最近では在宅勤務をやめる会社が増えてきていますが、外資では在宅勤務を継続する会社は多いです。
継続できる理由は、結果に対して仕事の仕方は個人に任せらているからです。家で仕事しても結果が出るなら、在宅でも全く問題ないのです。
在宅勤務の一番の良さは、「通勤時間がないこと」これに尽きます。通勤時間がないことで、浮いた時間を別のことに使え、自分の時間が増えます。
また仕事が片付いた隙に、少し家事をしたりと、会社にいると出来ないことが出来るので効率がいいですよ。
育児休業
特に外資で心強いのは、育児に肯定的な点です。男性でも育児休業が取得できます。
僕も昨年、育児休業を1ヶ月取得しました。生まれたての子供は、二度とない貴重な瞬間です。なるべく一緒にいたいですよね。僕は1ヶ月でしたが、2ヶ月以上取っている同僚もいましたよ。
外資はプライベートを尊重する文化なので、育児休業が取得でき、子供と一緒の時間を過ごすことができます。
その他、外資の福利厚生
最後に、今まで紹介したカテゴリーに含められない、その他の福利厚生を紹介します。これらは会社によってあるかどうかは差が激しいですが、僕が在籍した会社ではありました。
- 福利厚生クラブ
- ジム完備
- コーヒー・紅茶無料
- 食費補助
- チームビルディング補助
- ビール・お酒無料
福利厚生クラブ
外資は、日系のように自前の保養所など、手厚い福利厚生は存在しません。その代わり、福利厚生を外部に委託している場合があります。リロクラブなどが有名です。
会員制の福利厚生クラブで、会費はもちろん会社負担です。サービスを見てみると、これらのサービスがありました。
- スポーツクラブの会員補助
- ディズニーチケット補助
- 映画代補助
- チェーン店の割引券
- Amazonギフト券などの金券割引、など
タダでこれだけのサービスが受けれるなんてお得ですよね。
ジム完備
簡易的でしたが、ジムが存在しました。
空いているフロアの一角にちょっとした筋トレグッズがあり、仕事の合間に休憩がてら運動しましたよ。
仕事にこん詰めすぎると体がこわばるし、精神的にもストレスがかかります。そんなときに少しでも運動ができるだけでも、リフレッシュできて仕事に良い影響がでます。健康的ですよね。
特に海外の大手ではジム完備は当たり前で、従業員は仕事前に体を動かすのが普通だったりします。日本でも定着して欲しい文化だな、と個人的には思いますね。
コーヒー・紅茶無料
何気に嬉しいサービスです。僕はあまりコーヒーを飲みませんが、タダと聞けば飲みます。
毎日コーヒーを飲む人って結構いるんじゃないですか?毎日飲んだら、月で数千円かかりますよね。その費用が浮くってすごいお得だと思います。
特に会社の女性からは評判がよく、時間帯によってはコーヒーマシンに行列ができたりします。
食費補助
こちらも嬉しい福利厚生。食費補助がある会社がありました。
社食に限定されますが、200円ほど補助が出ました。一食500円だとしたら、300円で食べれます。1ヶ月の食費がかなり浮いて助かりますよね。
補助が出るなら、大盛りやちょっと高いものも躊躇なく食べれて、お昼の満足度が上がること間違いなしです。
ランチは午後の仕事への活力、満足度を上げてモチベーション上げて仕事したいですよね。
チームビルディング補助
次にチームビルディングの補助です。最初にチームビルディングについて解説します。
個性も能力も違うメンバーがチームを組み際に、円滑なチーム運営ができるよう関係性を深める取り組み
例えば、新たにプロジェクトが立ち上がったときに執り行います。よくやる手段は飲み会という名の親睦会ですね。チームの関係性を円滑にする目的であり、チームビルディングの一環となります。
日系だと飲み会の費用って自腹ですが、外資ではチームビルディングの一環であれば全額を出してくれます。
僕も、「プロジェクトキックオフ飲み会」と称して、全額会社負担で飲み会を企画しました。みんなタダと聞いて喜んで参加してくれ、円滑な感性性を持ってプロジェクトがスタートできましたよ。
ビール・お酒無料
最後に、ビール・お酒の無料サービスです。驚きませんか?
この福利厚生は僕が過去勤めた会社の支店にありました。日中はコーヒーサーバーがサービスで、16:00〜17:00以降になるとビールサーバーに変わるというシステムです。
すごいですよね。会社でお酒飲むこと自体びっくりですが、しかも会社が支給してくれるなんて。しかし、海外では結構ある制度のようです。
仕事中に飲むと集中力が切れてしまうのでおすすめしませんが、帰りにちょっと一杯飲んでリフレッシュするなら、最高の福利厚生と言えるでしょう。
福利厚生が少なくても外資の方が得をする
ここまで具体的に福利厚生を紹介しました。思ったより多いと思いますが、日系企業より少ないですかね?
でも、少なかったとしても外資の方が得をしますよ!理由は3つあります。
- 働きやすい
- キャリアアップがしやすい
- 給料が上がりやすい
外資は働きやすい
外資系企業は日本企業と比較すると働きやすいです。
解説したとおり、自分で時間の都合がつけやすく在宅勤務もできるからです。
福利厚生を重視して日系企業でがんじ絡めに時間を拘束されるより、福利厚生が少なくても外資系を選ぶ方が、仕事とプライベートが両立できておすすめです。
働きやすさは、仕事のモチベーション向上にもつながります。モチベーションが向上すれば結果に繋がるので、更に年収アップにもつながります。結果として、福利厚生を気にしなくていい程、給料が上がりますよ。
外資はキャリアアップがしやすい
何度もくどいですが、外資は結果が重要です。
そして会社側も社員に結果を出してもらえるよう、様々な配慮をしてくれます。解説したとおり、通信教育や教育費の補助であり、キャリアアップのための部署異動も前向きに検討してくれます。
日系だと、一つの仕事を長く担当するイメージがありますが、外資では部署異動は頻繁にあります。会社側の指示もありますが、半分は自分から希望して異動していくパターンです。
外資は給料が上がりやすい
給料が上がりやすいのも、外資の特徴です。
外資では、給与は従業員への対価と今後のモチベーション向上という視点で見られています。そのため、努力して結果を出したらそれだけ年収が上がるのです。
金銭面の福利厚生は少ないですが、年収に加算されているケースが多く、結果的には年収に加算されている方が得をします。理由は、外資では昇給が年収ベースだからです。
手当は昇給に含まれず、手当の割合が多いと昇給額は少なくなります。しかし手当が年収に入っていれば、その分も一緒に昇給されるので、お得と言えるでしょう。
僕自身も、外資で給料が数年で200万円上がりました。別記事で解説していますので、ご覧ください。
≫ 外資系は給料がすごく上がる|筆者の年収推移も公開!
外資で年収を上げるなら転職活動中が一番効率的
金銭面は福利厚生に頼らずとも、年収ベースで考えた方が得するのが分かりました。そのため、外資はおすすめなのです。
ここで年収を上げるコツについて紹介させてください。外資転職で年収を上げるには、転職活動中が一番効率がいいです。なぜなら内定前なら年収の交渉ができるからです。
入社後に年収を上げるには結果が伴う必要があります。入社してしばらくは仕事に慣れるのに手一杯で、結果を出すことが難しいかもしれません。そのため、入社前の年収交渉が一番効率が良いのです。
年収交渉には転職エージェントの活用がおすすめです。理由は、年収交渉をエージェントがサポートしてくれます。
僕も活用した転職エージェントを3社紹介します。外資に強いのはもちろん、年収交渉もサポートする体制が取られておりとても心強いです。
▼こちらの記事で詳細解説しています。
≫ 筆者も活用した、年収交渉もしてくれる転職エージェント3選
まとめ
ここまで読んで頂きありがとうございました!最後にまとめです。
外資は福利厚生がない?
- 日系に比べると少ないが、思った以上にある
外資の金銭面における福利厚生
- 通勤手当
- 残業手当
- 慶弔見舞金
- 住宅手当(家賃補助)
- 退職金(退職一時金)
外資のキャリアアップにおける福利厚生
- 教材費負担
- 通信教育
- 英会話支援
外資の休暇における福利厚生
- 有給休暇
- 誕生日休暇
- 永年勤続休暇
外資の働き方における福利厚生
- フレックス勤務
- 在宅勤務
- 育児休業
その他、外資の福利厚生
- 福利厚生クラブ
- ジム完備
- コーヒー・紅茶無料
- 食費補助
- チームビルディング補助
福利厚生が少なくても外資の方が得をする
- 外資は働きやすい
- 外資はキャリアアップがしやすい
- 外資は給料が上がりやすい
★次回の記事をお楽しみに★
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