外資って安定しないイメージありませんか?リストラが多いってよく聞きますよね。
その認識は正しく、外資系はリストラが多いです。
- 15年で3社の外資に勤務
- どの会社もリストラがあり、たくさんの同僚・先輩がクビになる
- 記事を書く筆者も、2社目は入社3ヶ月でクビに
僕もクビになって経験があります。リストラではありませんでしたが、雇用の安定性は低いです。また、たくさんの同僚や先輩がリストラされたのも目の前で見てきました。
本記事では、外資のリアルなリストラの状況を解説します。どうやってリストラされるか、どんな人がリストラ対象になるのか、この記事を読めば明確になります。
またリストラ対象にならないために気をつけるべきことも、僕の過去の経験から解説します。
本記事は、「仕事の不満を外資転職で解消」を目的としたブログ、ガイシノススメから配信しております。
では、詳細解説していきます。
外資系はなぜリストラが多いのか?
外資系はリストラが多いカルチャーです。しかし、なぜ日経と比べ外資はリストラが多いのでしょうか?
理由は2つあります。
- 雇用に対する考え方の違い
- 給料に対する考え方の違い
雇用に対する考え方の違い
外資と日経では雇用に対する考え方が違います。
日系は長く勤続しやすいです。そのため社員の教育にも力を入れていて、長い時間をかけて活躍する人材に育てていきます。つまり雇用を長期で見る文化です。
一方で、外資は実力主義です。成果を求められ、結果が出なければ必要とされません。日系と明確に違うのは、雇用のを長期で見ず、即戦力を求める文化なのです。
そのため、外資はリストラが多い傾向にあります。
給料に対する考え方の違い
説明した通り、日系は長期に渡って人材を勤務させます。そのため、給料水準は低い傾向です。安定を担保する代わりに賃金は低く抑えています。
外資は即戦力のため、短期間が勝負です。そのため、給料を上げ優れた能力の人材を確保します。
結果を出せない人には給料を払う意味はないため、リストラを行うことになります。
リストラは多いけど、日系と法律は同じ
リストラが多いと解説しましたが。外資と言えど、日本にある会社なので適用される法律は日系と同じです。労働者は労働基準法で守られているので、簡単には解雇できません。
ではなぜ外資は日系と違いリストラできるでしょうか?
次の章で、どのようにリストラが行われるか実態を解説します。
リストラはどのように行われるのか
リストラがどのように行われるか、実態について解説します。
まず、労働基準法から正当な理由がない限り解雇はできません。ここで言う正当とは、客観的に見て「リストラしないと会社がまずいよね」と考えられる妥当性です。
ネットで調べてみると、妥当性の指標は4点ありました。
- リストラの必要性
- リストラ回避に向けて努力をしたか
- リストラ対象者の妥当性
- リストラ手続きの妥当性
法律の専門家ではないので詳しく解説できませんが、こういうことだそうです。
- リストラの必要性
- 会社として本当にリストラが必要?
- リストラ回避に向けて努力をしたか
- 今までにリストラ回避に向けて努力した?
- リストラ対象者の妥当性
- リストラ対象に上がっている人は、本当に必要性がある妥当な人?
- リストラ手続きの妥当性
- リストラの手続きは、法律や社内手順を遵守してる?
では、実際にどう行われているか解説します。
- 名指しで即クビではなく、名指しでしつこく退職勧奨
- リストラを行う旨を全体に発信
- 表向きに発表せず陰ながら進める
名指しで即クビではなく、名指しでしつこく退職勧奨
労働基準法的に即クビはできません。そのため、退職勧奨という形で、退職を勧めてきます。勧められるってことは断れるの?と思うかもしれませんが、ほぼ断れません。
勧めるとは名ばかりで、断ったとしても何度も勧められます。なぜ、僕が断言できるか、それは僕自身が2社目で経験したからです。
▼そのときの詳しい状況を別記事で解説しています。参考にしてください。
≫ 筆者が2社目で仕事が出来ずクビになった話
稀に断りきる方もいますが、そういった人はその後会社に居場所はなく、結果として全員辞めていっています。
そのため、一度名指しされると逃げ場はほぼありません。
リストラを行う旨を全体に発信
どのように名指しされるか、会社によりますが、一つは全体会議でリストラを行う旨を発信されるバターンです。このパターンは比較的誠実さが見れるパターンですね。
僕が1社目のときに、突然社員全員呼ばれ説明会がありました。
状況の説明や質問ができるので、辛いながらも話自体はクリアになります。
表向きに発表せず陰ながら進める
ほとんどのパターンはこちらでしょう。表向きにリストラ計画は公表せず、陰で対象の人を呼んで退職勧奨を迫るパターンです。
こちらは厄介です。まず誰がリストラ対象なのか分からず、会社の雰囲気がギスギスします。またリストラ情報を陰で探りたいけど、対象か誰か分からないので下手にできません。情報が拾いきれないので、不安が募ります。
リストラがいつまで続くかも分かりません。そもそも公にリストラを公表されないので、いつ始まりいつ終わるかが明確にならないのです。
いつまで続くのか、自分も対象になるのか、不安が募り仕事のモチベーションが下がる原因になります。
リストラ対象になるケース
では、どんな人がリストラ対象になるのでしょうか?全部で3つ紹介します。
- 仕事の結果が出てない、そもそも外資に向いていない
- 仕事にやる気がなく、周囲の評価が悪い
- 専門性が乏しい高齢の一般社員
仕事の結果が出てない、そもそも外資に向いていない
外資は結果を重視します。雇用が結果の上に成り立っているため、結果が出ない社員は自ずとリストラ候補になります。
結果が出てないと一言で言うと簡単ですが、もっと深掘りすると外資に向いていない性格の可能性もあります。
▼こちらで外資に向いていない人の特徴を10選紹介しています。読めば自分が当てはまっているか判断できますよ。
≫ 外資に向いていない人の特徴10選
仕事にやる気がなく、周囲の評価が悪い
仕事にやる気がない人も要注意です。やる気のない仕事姿勢はすぐに周囲は気付きます。やる気なく仕事をすれば結果は追いつかず、周囲の評価は下がるでしょう。
周囲の評価が下がるとなぜリストラ対象になるか、理由は外資は360度評価が採用しているからです。
360度評価は上司だけでなく周囲の関係者も評価を行います。そのため、周囲の評価が悪ければ自ずとリストラ候補になります。
▼360度評価を知らない人に向けて、こちらで詳細解説しています。
≫ 360度評価って何?評価の上げ方も解説!
専門性が乏しい高齢の一般社員
こちらは高齢の場合で、記事を読む20代には当てはまりませんが、参考です。高齢でかつ一般社員止まりの人は、高い確率でリストラ候補に上がります。
理由は、専門性に乏しいからです。高齢で一般社員なのはそれぞれ理由があるでしょうが、一般的には専門性が乏しく結果が出てないことが多いです。
もう定年が見えてきて、これ以上活躍する余地もなければ雇用を継続させる理由はありません。
そのため、高齢の一般社員はリストラ候補に上がりやすいです。
リストラされないために気をつけること
ここまででリストラする理由やリストラのされ方、対象になる人の特徴が分かりました。
では、具体的にどうしたらリストラされずに済むでしょうか?僕の経験を基に解説します。
- 結果を出し評価を上げる
- 専門性を身につける
- 良い存在感を発揮する
結果を出し評価を上げる
一番リストラにされない工夫は、結果を出すことです。
結果は外資で一番重要で、評価を上げる・給料を上げる、なんでも結果がベースになります。
専門性を身につける
結果を出す近道は、専門性を身につけることです。専門性が高い人は、外資では貴重な人材として重宝されます。
理由は、業務が部署ごとはっきり決まっているので、専門性が高い人材が必要だからです。
専門性の例であげると英語です。ただ英語が話せるのではなく、英語を使った説明や交渉が出来るレベルが英語の専門性が高いと言えます。
他にもファイナンスやマーケティングなどもあります。ポイントは、一つの分野に深い知識を持つことです。深い知識がある = 高い専門性を持つ人材、と認識されやすく、そうなればリストラ対象にならないでしょう。
良い存在感を発揮する
外資では存在感が大事です。存在感とは何か、名前とやっている仕事が周囲に認識されている状態です。「この人は xxx を担当している」、そう認識されるのとされないので、リストラ対象になる確率は全く違います。
リストラする側を想像するとよく分かります。リストラ対象者が2人いて、親しみのある同僚、全く知らない人、どちらかをリストラする必要があるとき、どちらをリストラしますか?
後者の「全く知らない人」を選ぶのが大半だと思います。
同僚が全く仕事ができないのであれば話は変わりますが、知っている知らないだけでリストラ対象になる可能性が上がることが理解できますよね。
そのため、日頃から良い意味での存在感を発揮することが大事です。
本当のリアル|実際にリストラにあった同僚・先輩たち
本当のリアルな話として、実際にリストラにあった同僚・先輩たちの例を紹介します。もちろん個人情報のため素性は伏せていますが、リアルな傾向が理解できるでしょう。
- 30代:仕事に前向きじゃない
- 50代:部署を追い出され、他部署で結果が出せない
- 40代:頑張っているのに存在感がない、影に埋もれてしまう
- 40代:存在感はあるが、悪い意味でしか目立たない
- 50代:パワハラが絶えない
30代:仕事に前向きじゃない
30代前半の同僚の話です。一緒にプロジェクトをやってましたが、話すたびに「それは私の仕事じゃない」など、あまり仕事を前向きにやってくれないタイプでした。
そんな彼は周囲からの評判も悪く、「絶対に会社に残れない」と影で言われていたほどです。実際は、自分の仕事範囲はしっかりやってくれましたが、ミスすると何かと言い訳が多かったりと、とにかく前向きではなかったです。
結果、大量リストラが実施されるとリストラ候補に上がり、リストラされていました。
50代:部署を追い出され、他部署で結果が出せない
ベテランの先輩の話です。元々エンジニアで管理職まで登った方でしたが、経緯は知りませんが部署を追い出され、プロジェクト管理の仕事をされていました。
エンジニアだったので管理系の仕事はうまく回せず、本人は一生懸命頑張っていましたが、結果が出ていませんでした。周囲からの評価も残念ながら低かったです。
同じく、大量リストラの際にリストラ候補に挙がりリストラに。年齢的な先の短さと、結果が出ていないことからリストラ候補となったようです。
40代:頑張っているのに存在感がない、影に埋もれてしまう
こちらは、過去の同じ部署の同僚です。真面目にコツコツ頑張る方でした。
ただどうしても真面目にコツコツだけだと存在感が出ません。担当業務は影に埋もれてしまい、結果を出していないように見られてしまったようです。存在感がないことからリストラ候補に挙がり、リストラにあってしまいました。
40代:存在感はあるが、悪い意味でしか目立たない
こちらは逆のパターンです。とにかく目立つ方でした。ただし仕事ができず、周囲に迷惑をかけるトラブルメーカー的な存在です。
存在感があっても悪目立ちしたら意味ないんです。良い評判で目立たないと活躍してると思われませんので。
結局、周囲からのクレームが相次ぎ、リストラにあっていました。
50代:パワハラが絶えない
最後は、部長クラスの方です。とにかくパワハラが多い人でした。
外資系はパワハラやセクハラなど、一切NGです。どんなに仕事ができる人でも、人に嫌悪される行為をする方は残れません。日系では見て見ぬふりをされることも、外資では大事(おおごと)に捉えられます。
外資系は全ての場面で建設的です。総合的に考え会社の利益になる方を選択します。そのため、どんなに貴重な人材でも会社の雰囲気を悪くし会社の士気を下げるのならば、必要な人材ではありません。理由は、士気が下がった結果、利益の低下が起きる可能性があるからです。
リストラされる人には傾向がある
このようにリストラされた人を見てみると、大半は今まで解説してきた点に合致する人材です。そして、そこには一つ傾向があることが分かります。
その傾向とは、会社の利益につながる人材かどうかです。総合的に見て利益に繋がらないと判断されると、リストラ対象になります。
▼クラウドワークスでも、外資をクビになった人のアンケートを募りました。ぜひ参考にしてください。
≫ 外資をクビになった体験談のまとめ|クラウドワークスでアンケート調査
リストラされそうなときの対処法
リストラはいつ誰がされるか分かりません。どんなに気を付けてもリストラ対象になる可能性があります。
そんなときどう対処すればいいか、解説していきます。
- 社内の情報を集める
- 異動先を確保する
- 先んじて転職活動をする
社内の情報を集める
まず社内の情報を集めましょう。
自分がリストラ対象かどうかは分からないでしょうが、いつどこでリストラが実施されるかが大事です。もし自分が所属する部署が候補に挙がったら要注意です。自分が候補になるかもしれません。
この情報を得ることが次のアクションへのスタートラインです。
異動先を確保する
怪しい情報を入手したら、他に安全な部署があるか調べましょう。また異動できないか探りを入れてください。この方法は、実際に僕の上司がやっていました。
自分が対象かどうかは分からないけど、危なそうだから異動先を念のため確保しておく。危機管理として大事ですよね。
先んじて転職活動をする
異動先が見つからない、そんなときは転職活動を先に始めましょう。リストラされる前に初めてください。なぜなら無職で転職活動をするからです。
無職になると面接時に面倒なことが起きます。なぜなら、無職になった理由を聞かれるからです。
一般的にリストラはネガティブに受け取られやすいです。理由を聞かれたときに、「リストラされました」と答えると、先方は「なぜリストラされたのか?何か評価が悪かった理由があったのか」と嫌厭(けんえん)するでしょう。
リストラ前に転職活動をすれば安心です。あくまで「キャリアアップの一環として転職」と主張できるからです。
転職をポジティブなものにするためにも、事前に転職活動を進めるようにしましょう。
リストラを過度に恐れる必要はない理由
外資のリストラの実態を解説しました。ここまでで外資で働くことが怖くなった人もいるでしょう。
しかし過度にリストラを恐れる必要はありません。その理由はこちらです。
- 若手はリストラ対象になりにくい
- 転職先はいくらでもある
- 転職をサポートしてくれる
若手はリストラ対象になりにくい
若手はリストラ対象になりにくいです。なぜなら、未来があり柔軟に物事を考えられるからです。
外資は時代の流れに常に乗り続けます。理由は、結果を重要視するからです。常に時代に乗るためは、柔軟な組織形態が必要で、柔軟な思考を持つ人材が適しています。
若い人は頭が柔らかく、まだ成長の余地があるので、どんどん変わっていけます。そういう期待感から、若手社員をリストラすることはほとんどありません。
しかし注意してほしいのは、結果が出なければリストラ対象になることです。若手だからと安心せず、結果を出すことも大事にしてください。
転職先はいくらでもある
万が一リストラされても、必要以上に恐れる必要はないです。なぜなら、日本には会社が腐るほど存在するからです。あなたは日本にある会社が何社あるか知っていますか?
答えは、100万社以上です。
100万社もあれば、クビになっても次は必ず見つかります。僕も、過去クビになりどん底でしたが、半年頑張って今の会社に入社しました。誰でも探せば会社は見つかります。
そう思えば、リストラを過度に恐れることもないですよね。
転職をサポートしてくれる
リストラ対象になると、転職をサポートしてくれる場合があります。どういうことかと言うと、今後の生活のために、社員に転職サポートをしてくれるということです。
リストラと言っても、瞬間的に解雇はされず猶予があります。会社によりますが、その期間中に転職サポートをしてくれるのです。
具体的には、転職エージェントの紹介、面接時の有休や時短勤務など、転職が決まるようサポートしてくれます。僕が勤めた会社でも、こういった配慮からほとんどの同僚が転職先が決まりました。
繰り返しですが、会社はいくらでもあるのでサポートがあれば決まります。なので、必要以上にリストラを恐れる必要はありません。
若いあなたには外資転職がおすすめ
外資系はリストラが多いです。しかし、若いあなたにはリストラの心配が少ないということが理解できたと思います。
リストラは怖く感じますが、外資はそれ以上にメリットが数多く存在します。
- 残業が少ない、有給が取りやすい
- 上下関係が希薄
- 給料が高い
自分が対象になるかどうか分からないリストラを気にしすぎて、外資に挑戦できないのは勿体ないです。せっかくのメリットが享受できるチャンスを逃してしまうので、機会損失と言えます。
今より恵まれた職場に出会うためにも、転職活動をおすすめします。転職活動だけならお金は掛からないし、もし外資が合わないと感じたらやめればいいだけですので。
転職活動の第一歩は転職エージェントの活用です。僕も過去利用し転職を成功させた転職エージェントを、別記事で紹介しています。ぜひ参考にしてください。
▼こちらの記事でおすすめエージェントの紹介をしています。
≫ 外資系でマストの転職エージェント3選|筆者も活用し転職
まとめ
ここまで読んで頂きありがとうございました!最後にまとめです。
外資系はなぜリストラが多いのか?
- 雇用に対する考え方の違い
- 給料に対する考え方の違い
- リストラは多いけど、日系と法律は同じ
リストラはどのように行われるのか
- 名指しで即クビではなく、名指しでしつこく退職勧奨
- リストラを行う旨を全体に発信
- 表向きに発表せず陰ながら進める
リストラ対象になるケース
- 仕事の結果が出てない
- 仕事にやる気がなく、周囲の評価が悪い
- 専門性が乏しい高齢の一般社員
リストラされないために気をつけること
- 結果を出し評価を上げる
- 専門性を身につける
- 良い存在感を発揮する
リストラされそうなときの対処法
- 社内の情報を集める
- 異動先を確保する
- 先んじて転職活動をする
リストラを過度に恐れる必要はない理由
- 若手はリストラ対象になりにくい
- 転職先はいくらでもある
- 転職をサポートしてくれる
外資はリストラがあります。リストラって聞くと怖いですが、対象になる人には傾向があり、事前に対策は打てます。
必要以上に恐れる必要はないし、外資転職を諦めるのはもったいないですよ!
外資は日系にない良さがたくさんあります。別記事でも紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
この記事が、あなたの外資転職に前向きな影響を与えられたら嬉しいです。
★次回の記事をお楽しみに★